PR

わかる!Access学習12 効率良くデータ移行できる追加クエリの作成方法

Access学習

データベースの運用をする中で、あるデータベースから別のデータベースにデータ移行をしないといけない場面に出くわすことがあります。

こういった場合に、追加クエリを用いると、1つまたは複数のテーブルやクエリを組み合わせたデータソースから抽出したレコードを、別の既存のテーブルにコピーすることができます。

例えば、ある部署の統廃合に伴い従業員の情報を管理するテーブルを含むデータベースを別のデータベースへ移行する必要が出たとします。移行先のデータベースに同じ種類のデータが保存されているテーブルがあれば、当然ながら1つのテーブルでデータを管理することが望ましく、このような場合に、データを手動で入力せずに追加クエリを使用してレコードをコピーすることができます。

追加クエリを利用すると、1回の処理で条件に応じた複数のレコードをコピーすることができ、人の手を介さないためヒューマンエラーの発生も防ぐことができます。

そこで、今回は追加クエリの作成方法について紹介をします。

スポンサーリンク

サンプルデータの用意

サンプルテーブルとして表1に示す「T_従業員」テーブルと表2で示す移行元のデータを含む「T_従業員_コピー元」テーブルを用意します。ここで、それぞれのテーブルのフィールド名とデータ型は表3に示すように同じにしています。

表1 「T_従業員」テーブル

氏名 部署コード 年齢 電話番号 出身地
山田 太郎 A111 35 080-1234-5678 東京都
佐藤 花子 A101 16 090-9876-5432 北海道
鈴木 次郎 B102 40 080-1928-3764 愛知県

表2 「T_従業員_コピー元」テーブル

氏名 部署コード 年齢 電話番号 出身地
一木 英恵 A101 22 090-9876-9999 青森県
中山 一郎 A101 42 080-1234-5678 東京都
上島 達夫 B102 25 090-2586-2262 三重県

表3 「T_従業員」及び「T_従業員_コピー元」テーブルのフィールド名とデータ型

フィールド名 データ型
氏名 短いテキスト
部署コード 短いテキスト
年齢 数値型
電話番号 短いテキスト
出身地 短いテキスト

以上がサンプルデータとなりますので、続いて、追加クエリの作成手順を見ていきます。今回作成する条件として、「T_従業員_コピー元」テーブルにある年齢が25歳以下の従業員の情報を「T_従業員」テーブルへコピーする方法を見てみましょう。

追加クエリの作成

追加クエリ作成の流れとして、まずは選択クエリを作成し図1に示すように「T_従業員_コピー元」テーブルを追加し、「フィールド」項目には全てのフィールドを追加します。また、「年齢」フィールドの抽出条件に「<=25」を追加します。

図1 追加クエリを作成するために予め準備する選択クエリの設定条件

追加クエリのフィールドと抽出条件を設定した後、図2に示すように「追加」アイコンをクリックします。

図2 選択クエリから追加クエリへの変換

追加アイコンをクリックすると、図3に示すダイアログボックスが表示されます。追加先のテーブルの名称を設定するため、「テーブル名」に「T_従業員」テーブルを設定します。また、ラジオボタンは「カレントデータベース」を選択します。

図3 追加クエリの設定

「OK」ボタンをクリックするとクエリデザインの画面は図4に切り替わります。

図4 追加クエリのクエリウィザード画面

以上で、追加クエリを作成することができました。

追加クエリの実行とその結果

作成した追加クエリを実行してみましょう。図5に示すように「クエリツール」の「実行」アイコンをクリックします。

図5 追加クエリの実行

今回の例は、対象となる2件のレコードがあるため、これらを追加するかの確認画面が表示されます。ここで「はい」を選択すると後戻りはできませんので注意をしてください。

「はい」を選択すると、図6に示すように「T_従業員」テーブルに対象レコードが追加されます。

図6 追加クエリの実行結果

このようにして、追加クエリを用いることで条件に応じたレコードをコピーすることができました。

まとめ

今回は、一つのテーブルにおけるデータを移行するための追加クエリの作成例を示しましたが、選択クエリで必要な情報を結合、射影、抽出し、データ移行をすることもできます。また、定期的にデータ移行が必要な場合には一度追加クエリを作成しておけば、それ以降は追加クエリを実行するだけで必要なデータ処理を行えるようになります。

このように、追加クエリを活用することで効率的なデータ処理ができ、業務効率の改善が期待できます。

スポンサーリンク

Kindle Unlimitedにサインアップして無料体験に登録する
Kindle Unlimitedに登録すると、人気のシリーズ、ベストセラー、名作などに好きなだけアクセスして、シームレスなデジタル読書体験を実現できます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました